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【東野圭吾は永遠に】心に残るお勧め名作 8 選。人間心理を描く天才。

筆者選!! 自信を持ってお勧めする、東野圭吾作品。

 

小説家、東野圭吾 氏。

1958年生まれ。1980年代よりほぼ毎年のように長編小説を出し続けてる東野圭吾氏。2015年に580冊を突破した赤川次郎氏ほどではありませんが、人気のある作品を安定して出し続けることができる、名作家の一人です。

私は、一時期、東野圭吾氏の作品を読み漁りました。
本屋さんで心惹かれた作品を購入し、結果、半分程度の作品は読んでいます。
そんな中、時代が経った今、記憶に残る名作を厳選してご紹介します。

 ~発表順に紹介~

1. 虹を操る少年(1994年)

光を操り演奏する「光楽」を普及させる高校生、白河光瑠。荒唐無稽なストーリーに思えますが、実際には、現実世界での様々な人間心理・反応が表現されています。
新しいテクノロジーに出会った時の人間の反応。スマートフォン・メタバース・量子コンピューター。日進月歩のテクノロジーの進歩の中、人間がどうそれと向き合うか。そして現代、「光楽」はむしろ実現可能なものに思えます。「光楽」を感じ、信じれる側に自分は立っていたいです。

 

2. 天空の蜂(1995年)

「海上自衛隊向けのヘリコプターがジャックされ、原発上で無人ホバリングされた。墜落を避けるためには要求を飲まなければならない。」
緊張感のある対テロ作戦。1995年の作品ですが、2011年東日本大震災・原発事故を経て、改めて注目された作品です。大阪府立大学工学部電気工学科卒業・日本電装株式会社(現デンソー)技術者入職の理系の作者だからこそ書けたと思える作品。

 

3. 秘密 (1998年)

東野圭吾の出世作。「入れ替わり」系の家族のストーリー。家族の関係・夫婦愛など、涙が止まらなくなる作品です。そして「秘密」とは、何が秘密なのか。最後の最後まで、心を揺さぶってくる作品です。ストーリーの美しさから、個人的にはナンバーワン作品。

 

4. トキオ(2002年)

タイムリープ系と言われるストーリー。家族をテーマにしており、ミステリーでありながら、涙を誘う感動作。

 

5. 容疑者Xの献身(2005年)

ガリレオシリーズ第3弾。福山雅治さんが主人公で映画化された人気作。「献身とは何か」終盤になりタイトルを回収するストーリー展開の美しさは「東野圭吾マジック」を感じます。

 

6. 夜明けの街で(2007年)

サザンオールスターズ「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」に感化されて書いた作品。
「不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる―。」
これは、共感を得られる部分だと思います。倫理観か社会性かは別にして、実際に不倫を積極的に望み実行する人は少数派だと思います。「不倫をする奴なんて馬鹿」と思いながら不倫に入っていく心理。テーマがテーマだけに賛否・好みが分かれます。しかし、個人的には、結婚する方、皆の必読書だと思います。

 

7. パラドックス13(2009年)

ミステリー・謎解き要素を若干はらんだ、壮大な SF 作品。ハリウッドの中級作品を見るような気持ちで、気軽に見れる、色々な意味で丁度よい作品です。

 

8. 麒麟の翼(2011年)

加賀恭一郎シリーズの人気作。赤い指(2006年)、新参者(2009年)に続く、加賀恭一郎作品です。2006年の「赤い指」は助走段階で、小説の中の加賀恭一郎のキャラクターが確立しました。
2009年「新参者」、2011年「麒麟の翼」は、阿部寛さんが加賀恭一郎役として実写化されました。完全なはまり役となった阿部寛さん。大反響を呼びました。「日本橋の麒麟像」という象徴的なシンボル。タイトルの美しさなど、シリーズとして完璧な流れとなっています。
「キャラクターを確立することが一番大事」「キャラクターがしゃべり始めたら成功」と言われる小説・漫画などの創作世界。「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦先生も同様のことを言われていました。「ダイの大冒険」でのポップについても作者の三条陸氏が、「勝手にセリフが出てくる」と言っていました。この加賀恭一郎も、同様にキャラクター設定が完璧となった主人公です。

 

これらの8作品は、時間が経っても自分の記憶に残っています。
ストーリー・ミステリーの部分など展開の面白さに加え、涙を誘う感動的なストーリーが多いです。

「このシチュエーション置かれたら自分ならどう考えるか」「本当に正論通りの答えを出せるか」問いかけられているように思います。

極限状態の人間心理を描く天才、東野圭吾。

 

筆者が自分で読んだ中で、自信を持ってお勧めする、東野圭吾作品集でした。