人と人は、完全に分かり合えない。
話せばわかる。そんなものじゃないのです。
人と人は、見える世界が違い、脳の中の世界が違うのです。
最近、疲れが溜まった時に、なんとなく視界が以前と異なるように感じることが増えました。瞬時にピントが合わないような、疲労や老眼の始まりなど、そのようなものが大きいのでしょうか。
ただ、それ以上に、色や鮮明度の違いがあるように思います。
色が一瞬違う気がする。ごくわずかな違和感なのですが、世界を捉えるフィルターが変わる、そんな感覚を覚えてしまいます。
赤緑色覚異常 (赤緑色盲) という状態
疾患の中では、「赤緑色覚異常 (赤緑色盲)」というものがあります。
冊子「色覚異常を正しく理解するために」 | 色覚関連情報 | 公益社団法人 日本眼科医会
それは赤色?緑色?~「色覚障害」への理解を求めて~ - 記事 | NHK ハートネット
パプリカやピーマンが、黒っぽい色合いになっています。
これ自体は、色を感知する眼の衰退細胞の異常によるもの。通常に個性のレベルの変化で起こりえるものです。
ただ、見える世界はその人達によって違う。この事実が重要なのです。
異常として分類されれば疾患ですが、そうでなければ個性の範囲となります。こういったスペクトラムが複雑に絡まり、個性が形成されています。
一部の天才達
認知の違いなどインプットだけにとどまらず、脳の構造の違い、というものが、決定的な違いをもたらしえます。アインシュタインの脳は、構造が違う、という話がありました。
NHKスペシャル | アインシュタイン消えた“天才脳”を追え
アインシュタインの三次元→四次元→五次元...のような異次元を捉える能力は、脳の構造の違いによってもたらされた可能性がある、とのことです。
ただ、アインシュタインほどの偉人ではなくとも、我々の世界にも、天才がいます。
瞬時に的確な言葉を選ぶ天才。インフルエンサー達。「言語化する能力」がある人達。文章能力の優れた作家。この人達は、感情をつかさどる中枢や言語関連の中枢が発達している可能性があります。
現状分析し適切な言葉を選ぶ。それは、過去の歴史上の偉人・君主・教祖などにもあてはまるのでしょう。
また、メディアに出てくる芸人は、「間・空気を読む天才」という話を聞きました。芸人達は、明らかに一般人よりも早く適切な状況把握をしています。一部はトレーニングや学習による部分もあるとは思いますが、やはり基礎としての能力の違いがありえます。
脳の物理的な構造の違いという一種の先天的な要素に加え、環境要因。これにより、世界のとらえ方は、個々人で全く違うという状況になっているのでしょう。
見える世界は、人それぞれで違う。
赤は赤ではないし、緑は緑ではない。
他の人は、自分に認知できないものを認知している。
世界は一つではなく、個々人の中にある。それを認識するだけで、見え方が大きく変わります。
見える世界はその人達によって違う。この認識が大事です。