おかしい、時空がゆがんでいるようだ。
私の周りの時空がゆがんでいるようだ
気づいたのは2ヶ月程前。
通っているスポーツジムでのことである。
私は週末金曜日、仕事帰りにジムに通っている。仕事が忙しく、毎日は通えない。休日は仕事や家族の予定もあり、予定が立てづらい。
週末金曜日の仕事帰りが、唯一安定して自分の確保できる時間で、ジムに行ける時間なのだ。
ただ、2022年1月頃より、何かがおかしい。
ジムに入った後に、時空がゆがんでいるような変な感覚に囚われるのだ。
そして先日、その違和感の正体にようやく気付いた。
おじさんばかりなのである。
そう。ジムの中にいる人が、皆、おじさんばかりのである。
僕の記憶では違う。20~60歳台まで幅広く、老若男女問わず、トレーニングにいそしんでいた。
サッカーのレプリカユニフォームを着た青年、キャップを被ったストレートロングヘアの女性、タンクトップの本格的トレーニングの面々。様々な人達で溢れていた。
それが、今は違う。
おじさんばかりなのだ。
なぜか、おじさんばかりのスポーツジム
ハゲた50歳台のおじさん。
ロングソックスのまま運動している40歳台のおじさん。
なぜか透明フェイスシールドをして運動しているおじさん...。
バリエーションは豊かだが、全部おじさんなのである。
一度や二度なら、偶然かと思うが、この2ヶ月程、常にそうである。
周りのトレーニングマシンが全ておじさんとなり、おじさんの集団が息を切らしながら、ウェィトを上げている。
現場にいると、なかなかに圧巻である。
まるで、異世界にほおり投げ込まれたような錯覚に陥る。
~The World of OJISAN~
そう、そこで忘れていた大事なことに気づき、私は戦慄した。
「まさか... 自分もおじさんじゃあないか...!!」
その瞬間、ジムがおじさんで占拠されていることに気づいたのである。
支配とは、表立って起こるものばかりではない。忍び寄るように、カタツムリのスピードで向かってくるのだ。
気づいたころにはもう遅い。その時には支配されている。
私の行きつけのスポーツジムは、いつのまにか、「おじさん専用のスポーツジム」になってしまっていたのである。
支配に対する考察
それから私は、様々な考察をした。
コロナ・オミクロン株のせいか? 季節の影響か? 近隣のジム開店のせいか? 少し割高な会費のせいか?
いや、いずれの理由も決め手にかける。これまでと大きな差はないからだ。
支配。
それは、知らずしらずのうちに、忍び寄ってくるのだ。