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Daily Information for people born in the 1980s. *ほぼ Daily。1970-80年世代に向けたアラフォー談義*

【人生の転換点】数日あれば人は変われる。独身時代のイラン旅行。

数日あれば人は変われる。

 

 

人生を変えるできごとはいつでもつかめる。

独身時代のこと。
20歳台後半になり、僕は「このままではいけない。何か変わらなければ...!」という焦燥感にかられていました。自分の理想と現実のギャップに焦り、常に心のどこかに薄い雲がかかっているような感じがしていました。

そんな中、年に1回の長期休み・夏休みがありました。期間は1週間程度ですが、まとまった休みは年に1回だけです。また同時期、私はいつかは結婚するという意思がありましたので、夏休みには「独身時代にしかできないことをしよう」と考えました。
そこで僕は、「結婚したら行けない場所・行きにくい場所」かつ「1週間以内に行ける海外旅行」を探しました。
結果、以前利用したことのある、西遊旅行 社での、イラン旅行を選ぶことにしました。

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Iran. イラン ナクシェ・ロスタム. 筆者撮影 Nikon D7000 で. 

秘境ツアーの旅行会社!?

数あるネットでの旅行会社の中、西遊旅行は「秘境ツアー」を銘打っており、有名観光地以外の取り扱いも多数ありました。また、一人での旅行で日数調整も可能であり、過去にブータン旅行で利用させてもらい、好印象。この際も利用しました。
そして、1週間以内に行ける場所を選び、イランを選びました。

イランを選んだ利用は...

僕がイランを選んだ理由。それは、「日本人がいなさそう」であることと、「危なそうであること」、でした。当時20歳台後半の僕は、「海外旅行に行ってまで日本人に会う必要はなく現地の雰囲気を味わいたい」と考えていましたので、シンガポール・マレーシアなどのアジア人気の観光地はことごとく却下しました。また、当時から、「イランは核開発をしている」「アメリカと敵対している」、などのニュースが流れ、非常に危険なイメージの国でした。
「独身時代でないと行けない場所」を選ぼうと思っていたので、これらのイメージは好都合でした。しかしやはりイラン旅行を親に告げた時には、非常に怪訝そうな顔をされたのを覚えています。

夏休み。空路イランへ。

旅行会社が組んでくれたツアープランに従い、出発します。伊丹空港から関西国際空港へ。そこから、ドバイでイラン便へ乗り換え、空路でイランの首都 テヘランへ到着しました。空港では、現地ガイドの出迎えを受け、ガイドの車でテヘラン観光からホテルまで送られました。この辺りは、現地ガイドを頼んでおくことで、効率良いですので、安心です。

イランでの観光4日間で感じた大事なこと。

現地ガイドの車で、各観光地を回る4日間。テヘラン・シラーズ・ペルセポリス・ナクシェロスタム・ナクシェ・ラジャブ。エスファファンなど、濃厚な日程で主要観光地をめぐりました。結果的に、最高の観光でした。理由は様々あります。

  1. 気候が良い。日差しは強く暑いものの、非常に乾燥していて過ごしやすい環境でした。ガイドからは「手を洗った後にタオルで拭くことはナイヨ。自然に乾くカラ」と言われました。日差し対策はサングラスが必須。岩石砂漠は砂埃が舞っていました。
  2. 歴史のある遺跡・建築が美しい。2000年以上前の遺跡、紀元前後の年代の遺跡 (冒頭の写真) から、中世の遺跡まで、壮大なスケール感でした。「ササン朝ペルシア」「アケメネス朝ペルシア」「エスファファンは世界の半分」など、世界史で学んだ各時代のキーワードが、そのまま自分の目の前に現れるのは、すさまじい迫力と感動でした。
  3. 人々が優しく親日これが、自分の中で、最も衝撃的でした。「イランは危険な国」という先入観でしたから、自分の中で最大級の警戒心をもって入国しました。ただ、ガイドなどの人のみならず、出会う人出会う人が、ことごとく優しく接してくれました。観光地に行けば「日本人か!? 一緒に写真を撮ってくれ!!」 といわれ、老若男女問わず、現地の家族連れなどと一緒に写真を撮りました。「親日」という言葉を使わなくても分かる、肌で感じる好意でした。
    ガイドの方に聞いたところ、「イラン人は歴史的にも日本のことが好き。最近でもテレビドラマの "おしん" が大人気で、イラン人は皆、日本が好き」とのことでした。勝手に警戒心を持っていた自分を恥じるとともに、顎が外れ自分の頭と顎が逆転する位の衝撃を受けました。
  4. 想像したよりも、ずっと平和。そんなこんなで、旅行中はずっと平和な雰囲気でした。アメリカ大使館回りだけは、やや緊張したオーラがありましたが、概ね平和でした。「イラン人は、iphone も使うしアメリカのものは好きだよ。アメリカの政治家のことが嫌いだけだね」この言葉は、世界を理解する上で、大事な考え方の一つとなりました。

 

自分が危険だと思っていた国の人達から好意を示される、という衝撃は、自分の既成概念と考え方を破壊するのに十分なものでした。

  • 物事は一面からだけでは捉えられない。
  • 先入観に囚われてはいけない。
  • 人の受け売りではなく、自分で感じたことを大事にしなければならない。

そんなことを感じた、イラン旅行でした。

 

現地滞在は、たったの4日間。ただ、その4日間には、自分の人生を変えるパワーがありました。

 

数日あれば人は変われます。

模索すれば、変わるチャンスは、自分で探し、自分で拾うことができると感じた4日間でした。