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【社会・情報】我々には もはや 戦場カメラマンは不要なのか?SNS 新時代で思うこと。

我々にはもはや、戦場カメラマンは不要なのか?

 

 

2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻し2週間程。
外交・政治・経済、官民を問わず、ロシア・ウクライナ問題の話題が中心になっています。

SNS が変えた、戦争/紛争現場からの情報。

その中で、これまでの湾岸戦争、イラン・イラク戦争などと大きく違うと言われているのが、現地からの SNS での情報です。現地在住の方の生々しい動画・画像が連日、SNS だけでなく、報道でも流れ、我々一般市民にも届いています。Twitter, Facebook, Instagram などの SNS により友人・知人・家族に限らず、世界中に情報が拡散するようになりました。
そこで、「戦場カメラマンは不要になった」との言葉を聞くようになりました。

はたしてそうなのでしょうか。

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イランでの街頭広告

現地からの SNS 情報は世界を変えた

今回のロシア・ウクライナ侵攻による戦争では、現地の方からのセンセーショナルな動画・画像が拡散されています。これら SNS 経由での情報の最大のメリットは、速報性があることと、及び誰でもアクセスできる利便性、にあると思います。これまでのテレビなどの媒体を見た人のみが得られる情報ではなく、SNS を利用でき関心があれば、積極的にそれらの情報を得ることができます。その他にも、内部の人のみでとられた動画・画像であれば、外面ではない、飾りっけの無い情報が得られることもメリットとして挙げられます。これらの情報は世界中で見ることができ世界の反応を変える威力をもつようになりました。

それでは、戦場カメラマンはもはや、不要になったのでしょうか。

こんな時代だからこそ、戦場カメラマンが必要だ。

私は、こんな時代だからこそ現地でのプロのカメラマンが必要と考えます。もちろん、危険な場所に行くということを推奨するわけには行きません。誰しもが進んで命をかけるのは難しいですし、それを誰かが強制することはできません。
ただ、情報があふれる現代、「誰からの情報であるか」が意味を持つようになっていると思います。簡単にフェイクニュース・フェイク画像・フェイク動画が作れるように会っている状況で、情報時代の意味は薄れ、「誰が」「どのように考え」「どのように感じたか」が大事になっているように感じます。

言い換えれば、「自分が信頼する人から得られる、意味のある情報」には無二の価値がを見出すようになり、「情報源が不明」な情報には価値を見出せなくなっていくように思います。

現地の空気を肌で感じ、情報を整理し解釈する「情報のゲートキーパー」が求められる。

プロのカメラマン、プロのジャーナリストは、現地の空気を肌で感じ、情報を整理し、解釈し、伝える意味のあるものまでかみ砕いて、我々に提供する能力のある方々です。厳選された写真には、言葉では表現できない圧倒的な迫力や説得力があり、歴史と記憶に残る一枚が出てきます。

画像・情報はいくらでも増やせる現代、情報を厳選する、彼らのようなゲートキーパーが求められているように思います。

 

情報過多の中、我々にはそのようなゲートキーパーが必要ですし、我々個々人もその役割を果たせるように意識づける必要があると感じます。それができる人が、これからの時代に求められることになると思います。

 

我々にはもはや、戦場カメラマンは不要なのか?

否、むしろ、新たな意味を持つようになっている。そう思います。