温かくなるとダンゴムシも活発になる
朝晩に多少の涼しさはありつつも、冬の季節は無くなり、夏の気配が近付いてきました。暖かく、雨も降り、植物も動物も活動を開始し、生き生きとしているように思います。
そんな中、ふと地面を見てみると...。
ダンゴムシがダンゴムシに抱き着いています。
じっとしており、共食いの様子はありません。これは、きっと交尾。そう直感しました。
これは、交尾でしょう...!
ダンゴムシのオスとメスを見分ける一番確実な方法は、ダンゴムシを裏返して下腹部を見る方法です。オスの下腹部にはトゲのような器官があり、メスにはこれがありません。
しかし、ただでさえ小さくて、おまけにすぐ丸まる習性のあるダンゴムシの下腹部を見るのはなかなか大変。そこで、簡単なオスとメスの見分け方をお教えします。個体差もあるので100%正確とはいえませんが、多くのダンゴムシのオスは体が黒または濃い灰色一色なのに対し、メスは背中に黄色い斑点があり、色も黒や灰色以外に茶色の個体がいたりします。そのほか、ダンゴムシの求愛を観察することでオス・メスを見分ける方法もあります。ダンゴムシのオスはメスの上に乗ったり、丸まっているメスを抱え込むことで愛情表現します。なので、ほかのダンゴムシの上に乗ったり、丸まった個体にしがみついていたらオス、逆に上に乗られていたり、丸くなったところをほかのダンゴムシにつかまれていたりしたらメスの可能性が高いです。
これは決まり!! そう思いました。下のダンゴムシは茶色っぽく斑点があり雌のようです。上のダンゴムシは黒っぽくツヤツヤしており雄のようです。
雌ダンゴムシに雄ダンゴムシに乗っている。のです
しかし、少し目を離した時に、少し移動していました。
いや、ちょっと待てよ。乗っているだけで、交尾できる角度ではないのでは???
ダンゴムシの交尾 (Armadillidum vulgare)
Males prefer virgin females, even if parasitized, in the terrestrial isopod Armadillidium vulgare. Ecol Evol. 2018; 8: 3341– 3353. https://doi.org/10.1002/ece3.3858, , , .
これらを見てみると、ちょっと見る目が変わってきました。
必死にアプローチ。
アプローチをするも、受け入れられない、雄ダンゴムシ。
あ、少し距離感が...!!
あ...!!
...
..
.
.
.
...右の黒い雄ダンゴムシ。
少し、背中に切なさが漂っているような気がしてなりません。
アプローチをしたものの不発に終わった、のかもしれません。
「忘らるる身をば思はず ちかひてし
人の命の惜しくもあるかな」右近『拾遺和歌集』